3連休はまず信楽へ。途中、亀山に寄って畳をもらう。お寺からのお下がりだと言うそれらはとても美しい。こんなものをもらえるなんて信じられないのだけれど、もらえるというのだからこんなよいお話はない。ということで10畳分いただく。岡田屋さんで、協会6号酵母を使った「るみ子の酒」を買う。このお酒は、「れいの会」で燗をつけてとても自分にあったお酒だなと実感したもの。週末にいただくことにする。 

信楽に着いたら、荷物を必死で上げる。良い畳はものすごく重い。信じがたいほど重い。5枚も運ぶともう手に力が入らない。やっぱり坂道を50mも上げるということはきついと実感する。近々に控えている引越しが恐ろしい。しかし最も畳が傷んでいて、埃やらネコの毛やらが降り積もっていた部屋を掃除して、今回いただいた畳を敷き詰め瞬間に、静謐な空気が流れた。一番駄目な部屋が最上級に格上げされた瞬間。日本の家に良い畳は重要です!

 その日は伊賀の「和菓子工房 まっちん」へ。わらび餅と雑穀おこわまんじゅうを買う。絶妙な甘さとうまみ。そして安すぎるこの値段。倍とってもよいのに・・・。 土曜の晩は、京都府南山城村で陶芸をしている清水善行さんの家でお世話になる。ごはんもとてもおいしくいただき、ものづくりをするものにとってはとてもありがたいお話を聞く。気分よく信楽へ帰り、寝袋2枚を巧みに着こなし快適な眠りにつく。清水さんのところでは白磁の徳利を購入。これで僕の燗ライフは安泰だ。 家というものは、人が空気をかきまわして、初めて動き出すような気がした。