先日クマムシの話を『ナショナル ジオグラフィック 日本版』2020年2月号から引きましたが、今日も同じ雑誌より。最近もニュースになっているバッタの大発生の話です(参考:https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/20/022400121/ 2ページ目に動画もあります。)。ちなみにナショナル ジオグラフィックを久々に読んでみようと思ったのは、先日読んでいた『騎士団長殺し』の登場人物である免色さんの家にあったからです。。。

バッタは数千種いるらしいですが、大発生するのは22種とのこと。その中の1種であるサバクトビバッタの話です。バラバラに暮らしているときには「孤独相」という状態で、 緑色をしたいわゆる普通のバッタなのだそうです。乾期になると(北アフリカと中東に生息しているバッタなので)緑地が減ってしまうため、食べ物である植物を求めて、どうしても局所的にバッタの密度が高くなります(餌があるところに皆移動する)。バッタが密集すると数時間で中枢神経系内のセロトニン(幸せホルモンなどとも呼ばれ、脳を活発化させる脳内物質)が増加し、動作が速くなる。集団を好むようになり、グルーミング頻度が上がり(おそらく脚を舐めたりする行動のことだと思います)、食べ物の種類も増えるそうです。これを「孤独相」から「群生相」という状態に変化するというそうです。別の生き物のように行動が変化してしまうのですね。脳も大きくなり(情報処理能力が向上)、体の色も明るい黄色に変色。後腿節が小さくなるので、跳ねる距離は短くなるけれど、少ないエネルギーで飛べるようになるということです。再び雨期に入ると一気に繁殖し、新しい世代が一斉に食べ物をあさり、羽が成長すると食べ物を求めて飛び立つ。これが繰り返されて大発生ということになるそうです。

バッタの大発生が、このように個体の相変異によって引き起こされるとは思ってもいませんでした。人も個人でいる場合と集団でいる場合には行動が変化しますし、時としてバッタと似たような、相変異のようなことも起きますよね。ここ数ヶ月ほど個と集団ということへの関心が高まっているので、毎週水曜日はしばらくこのようなことを書き連ねていこうと思います。何かが集まると全く別のものになるというのは、極小世界から極大世界まで共通した性質ですし、それが生物に見られることも当たり前なのでしょうが、普段何気なく生活していると完全に意識から抜け落ちてしまいますね。 いろいろなところに類似点を見つけていくことで想像力も膨らみそうです。物覚えが本当に悪いので書いて覚える。どうぞお付き合いください。

今日は午前中バリバリ制作して、昼食はタンネへ。今日も大盛りを美味しくいただきました。古書も置いてあり、この頃よく読む高野文子さんの『ドミトリーともきんす』があったので購入。コイルへ移動し、取り置いてもらっていたスウェーデンの木皿を持ち帰る。

中目黒のSMLでの個展は引き続き3月3日まで開催中です。どうぞよろしくお願い申し上げます。