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最近よく本を読んでいる。
何がきっかけだったのかは分からないけれど、7月末くらいから頻繁に読むようになって、この1週間は一日一冊くらいのペースだ。今朝は昨日から読み始めた荻上チキの本を読了し、次は何にしようかなと思い、中谷宇吉郎の『雪』にしようか、フィッツジェラルドの『グレートギャッツビー』(村上春樹訳のもの)にしようかと悩み、両方読み始めてしまったのだけれど、なんだか『ご冗談でしょう、ファインマンさん』が無性に読みたくなってきたので、そちらに流れるかもしれない。

この本については、事あるごとに一番好きな本、影響を受けた本として紹介してきたのだけれど、何度読んでも面白く、科学の面白さ、僕たちが暮らしている世界のことについて教えてくれる。長岡高専に通っていた頃、2年時の倫理社会の夏休みの宿題が『ご冗談でしょう、ファインマンさん』(こちら上下巻の二冊構成)か『困ります、ファインマンさん』を読んで感想文を提出しなさいというものだった。倫理社会と全く関係なさそうな課題に面食らったが、これらの本が面白すぎて全冊読み、すっかり科学というものが好きになってしまい(S先生、ありがとう)、すぐに『ファインマン物理学』(ファインマンのCaltechでの講義を本にしたもの)も読み始めた。日本語版第1巻の第1章は「踊るアトム」というものだが(原語版は "Atoms in Motion")、これを読んだだけで全く他の物理学の教科書と違っており、原子レベルの世界が生き生きと描き出されていて、その世界に魅了されたのだった。『ファインマン物理学』は日本語版では5冊で構成されているのだけれど、この章だけでも皆さんに読んで欲しいなといつも思っているのです(妻も読んで面白いと言っていた)。先ほど発見したのだけれど、数年前からなんとCaltech(カリフォルニア工科大学)のウェブサイトで原著が全て読めるようになっているのに驚いた。
http://www.feynmanlectures.caltech.edu

以下、上記サイトからの引用(1-4 Chemical reactionsより)で、僕がこの素晴らしい章で最も好きな一節。

Everything is made of atoms. That is the key hypothesis. The most important hypothesis in all of biology, for example, is that everything that animals do, atoms do. In other words, there is nothing that living things do that cannot be understood from the point of view that they are made of atoms acting according to the laws of physics.

16歳か17歳の時に初めて読んだ(初めは日本語で)この一節が、のちに画像の彫模様 "We Are Atoms" へ至る始まりだったのだなと思った朝なのでした。それにしてもこの講義を1961年に受講できた学生は幸せだなと羨ましい限りです。