今年後半は展覧会をあまり入れなかったことと11月の個展をなくしたことで、しばらくご注文いただいたものを中心に作っています。すごい数量をためこんでしまっていて皆様には大変ご迷惑をおかけしてしまい申し訳ありません。もっと展覧会を少なくして、きちんとご注文に応えられるようにするか、もしくはしっかりとした助手と一緒に仕事をするというくらいしか解決策はないのですが、なかなかもって自分の性向としっくり合うかたちが見いだせずにいます。展覧会をするということは、僕としては当然新しいものをつくるということを内包します。新しいものというのは、少なくともその時点での自分のベストを目指して作るわけですから、自分自身に刺激を与え、その刺激は定番として作っているものにも、「同じものでもよりよく」と好影響を及ぼします。数か月展覧会を入れないということは、特になんでもないような気がしていたのですが、現時点での僕の場合はこの循環の期間が短めがちょうどよいようです。幸か不幸か、独立して早いうちに多くの展覧会の仕事をいただけるようになり、そのような代謝が自分の制作の軸に居座ってしまったようです。

ということで、よりよく定番的なものを作れるように。一昨日栗の薪割から出てきた材料を使って。地面に放っておいた丸太の芯の部分直径10cmほどがすかすかに腐っていました。導管が広がり白く腐朽菌も広がっていて美しい。割った時のかたちが面白かったので少し削って、翌日我が家の壁に掛ける。こういったことは自分の中のバランスをとることに役立ちます。

とはいっても来年の展示が近づいてきました。もちろんすでに準備は始めているわけで、気持ちも盛り上がる。来年はじめは恒例のコウゲイ創発塾 in 岡山です。個展は2月に京都の kitone さんで予定しております。皆様来年もどうぞよろしくお願いいたします(まだ早いか)。