珍しくアカデミックな話題。

今年のノーベル化学賞は、Fritz-Haber-Institut der Max-Planck-Gesellschaft のGerhard Ertlに決定したとのこと。受賞理由は、"for his studies of chemical processes on solid surfaces" ということで、要するに固体表面上での化学反応に関する研究。これはまさに僕が学生の頃にやっていたことで、当時はErtl博士の論文もいろいろと読んだなぁと懐かしく思った。日本人が受賞すれば、この分野の研究も日本で広く知られることになったのだろうけれど、Ertl博士はドイツ人なので、きっと特に語られることもないのだろう。しかし固体表面上での原子や分子の振る舞いは、人々の生活というか地球環境さえも支配していると言っても過言ではない。研究室の仲間たちはみんな当たり前のように今でも表面の研究をしているけれど、それも世のため人のため。これからの暮らしのために欠かせない技術として結実してくるはずだ。